雇用保険の加入について

雇用保険の加入について
2026.06.15

雇用保険の加入について

 『まもなく労働保険の年度更新がはじまります』でご案内したとおり、令和8年6月1日より労働保険料の申告・納付期間がはじまっています。
 昨年4月から今年3月までの間使用された従業員に支払った賃金の総額にもとづいて労働保険料などを確定するものですが、労働保険料は労災保険と雇用保険で構成されており、期間中の各月の従業員数や雇用保険に加入している従業員の人数などについても申告しなければいけません。
 原則、ひとりでも従業員がいる会社や事業所は労災保険に加入しないといけないのにたいし、従業員が雇用保険に加入するには要件を満たさなければいけません。
 それでは、今回は雇用保険の加入について説明します。

雇用保険に加入するための要件

 雇用保険に加入するための要件はつぎのとおりです。

  • 1週間の所定労働時間が20時間以上ある従業員
  • 同じ会社・事業所で31日以上の雇用が見込まれる従業員

※ 季節的に雇用される従業員で、1週間の所定労働時間が30時間未満であるか雇用期間の見込みが4か月未満の場合は加入できません。
※ 昼間学生である従業員(卒業見込みの従業員、休学中と証明できる従業員を除く)は加入できません。

 なお、原則、株式会社・有限会社の取締役は加入することはできませんが、部長・支部長・工場長などとして就労し、給与の支払いも受けているひと(兼務役員)は、就業規則や雇用契約書などで雇用関係の存在を確認できる場合、雇用保険に加入することができます。労働保険料の申告の対象となる賃金に役員報酬は含まれませんので注意しましょう。
※ 代表取締役、監査役は加入できません。
※ 合名会社、合資会社、合同会社の社員は、取締役と同じ扱いとなり、原則加入できません。

  • 雇用保険マルチジョブホルダー制度
     65歳の従業員が複数の事業所で雇用されており、そのうち31日以上雇用が見込まれる2つの事業所の労働時間を合計して1週間の所定労働時間が20時間以上となる場合は、従業員本人の申出によって雇用保険に加入することができます。
     申出にあたっては、公共職業安定所に「雇用保険マルチジョブホルダー雇入・資格取得届(厚生労働省ホームページ)」を提出します。

雇用保険に加入するための手続き

 従業員が雇用保険に加入することになったときは、雇用がはじまった月の翌月10日までに、公共職業安定所に「雇用保険被保険者資格取得届(厚生労働省ホームページ)」を提出しなければいけません。
 提出にあたり、対象の従業員の労働者名簿や賃金台帳、出勤簿などを添付する必要があります。
 転職など別の職場で雇用保険に加入していた場合は、以前の被保険者番号を確認しておきましょう。

  • 雇用保険被保険者証がとどいたら
     雇用保険の資格取得が完了すると、事業所あてに「雇用保険被保険者証」が交付されますので、従業員に渡しましょう。
     なお、あわせて交付される「雇用保険被保険者資格取得等確認通知書」は、被保険者通知用と事業主通知用がありますので、被保険者通知用を従業員に渡し、事業主通知用を4年間保管する必要があります。

従業員が雇用保険に加入できているかわからないときは、公共職業安定所に「事業所別被保険者台帳(写)」を申請し、確認しましょう。

 年度更新の作業をしているなかで「この従業員は雇用保険の加入に該当するの?」など気になることがでてくるかもしれません。
 雇用保険をはじめ、社会保険の加入についてご不安な事業主の方は、ぜひ社会保険労務士までご相談ください。

2026.06.15